【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。
▼完璧な恋人
大きな鏡にうつった自分の姿。
ブラとパンツという下着姿の自分。
「あら……」
ちょっと太ったかしら?
桃色のパンツのゴムの上に乗り上げる肉。
恐る恐る触ってみると、摘めるほどになっていた。
最悪、やっぱり太った。
きっと毎食の肉ね、匂いだけで太るんだわ。
視線を少し上にあげると、胸元が目に入る。
…これは、何?
胸元には、少し薄れた痣みたいなもの。
ゆっくりなぞると、フラッシュバックするあの日のこと。
………恥ずかしい。
あれから零に変わった様子はないし、本当にあのときのことが夢だったような気分。
「キスマークですよ、お嬢様」
「へぇ、これがキスマーク……」
「っ!?」
下着姿の私の後ろには、当然のように立つ零がいた。
「下着…ッ!!!」