【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。
「ちょ……零っ……学校っ!」
やっとの思いで零を振り切った。
大きく息を吸いながら整える私を胸に抱き寄せると、頭を優しく撫で始めた零。
甘美な余韻。
ドクドクと早い鼓動がゆっくり静まっていく―――
「嗚呼、そうでしたね。では、続きは今夜にでも」
そう甘く囁かれ、「そうね」と麻痺する頭で答える。
容姿端麗、完璧主義者。
そんな零。完璧執事と恋人同士なんて、
あの漫画みたいじゃない。
レイってもしかして、予言者?
ううん、違う。
背中を押してもらったんだわ。
なんだか、ちょっとだけ学校に行くのが楽しみになってきた。
レイに会いたい…かも。