【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。
▼変人な友達
教室に入ったとたん、
「しゅりり~~んっ!!」
ぎゅうぅぅっ
すっぽりと抱きしめられた身体。
五月蝿いレイのせいで…。
レイのおかげで、不細工な男子たちの声は聞こえない。
…丁度休み時間だからなのかもしれないけど。
嗚呼、なんていい朝……
じゃなくて。いい昼。
「レ、レイ……苦しいわ。離してちょうだい」
…窒息死させる気?
首に巻きつくレイの腕を引き離す。
せっかくいいスタートをきれたのに、殺されちゃ困るわ。
「あっ! しゅりりん、ごみんネっ? 可愛くてつい…さっ?」
てへっと星を飛ばすような仕草をしたレイをスルーして、カバンから例の漫画を取り出した。