告白

入学式の日。


実家から距離のある高校だった私は知り合いもいなくて、一人だった。


教室の中は騒がしくて、同じ中学出身同士なのか、すでにいくつかのグループができていた。


なんだか教室に居づらく思えて、廊下に出た。




「あれ?」



足元にプリントが落ちてる。


「あ、こっちにも」



あちこちに散らばっているプリントを集めていると



「ご、ごめん!
そのプリント!」




後ろから聞こえる声に振り向く



「ごめんね!
プリント落としながら歩いてたみたい」



慌ててもどってきたのか、肩を少し揺らしている。



「ありがとう!」



優しい笑顔と目が合った――――






―――――ドキン










なんて
キレイな目をしているんだろう。。




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