右耳のピアス
「あなたはイジメられたかもしれない…
でも今は違うでしょ?
そしてこれからも…。
あなたはこわいから
進めないんじゃなくて
こわかったから
逃げている
現在進行でね
未来は過去とは違うわ。
歩かなきゃ
周りは変わらないし
目を開けなきゃ
光は見えない
つまり、
学校も行ってみないと
わからない
そうでしょ?」
「…でもっ」
「なんてね」
へ…?
「ホントは
まぃちゃんの制服姿が
見たいだけ~
私も高校なんて
彼氏に会うために
行ってたようなもんよ。」
………………。
「ありゃ?
まぃちゃん??
…固まってる」
ポッポー…。
「あたしっ」
「んー?」
「あたしっ…
学校行く。」
ニコッ
あ。佐藤さんが
スゴく優しい顔をした。
「よっしゃっ
そぉこなくっちゃ」
そういうと佐藤さんは
ガサガサッ
パラララララララー…。
「あったーっ♪」
楽しそうだなぁ
「みてみてー。
ココの制服カワイイのよっ」
…ヴッ
カワイイょ
カワイイんだけども
佐藤さん…。
「
それスカート短いよ。」
「えー…
今時の子はみんな
こんなもんでしょ」
…なんか
「お母さんみたい」
「げっ!!
老けてるっていいたいのっ」
あ。顔が鬼に…。
「でも
私に子供がいたら
こんななのかな」
…
「佐藤さん
出産当時13歳ですよ。」
「あちゃー。
若いなぁ
ちょっと無理かぁ」
「ふふふ。」
私には両親がいない。
おばあちゃんと二人暮らし。
今、おばあちゃんは
この病院の隣の
介護施設でお友達と
楽しく暮らしている。
「私もまぃちゃんの
お母さんになりたいな」
…え??
「あっ回診忘れてた!!」
忘れてたんだ…
「えぃっ」
あ。ナースコール押した。
ガラガラガラッ。
「中村さんっ
どぉしましたっ!?」
ほらー
婦長さん来ちゃったょ。
「まぃちゃんは
大丈夫よぉ~。」
……。
ワナワナワナ
「さぁ~とぉ~!!」
婦長さんの眉毛
ピクピクしてる
「ありっ?
怒っちゃった??」
ブチィッ!!
キレた。
「お前っ
今日という今日は許さんっ!!
待てぃっ!!」
ちょっ!!
婦長さんまで
個室だからって
暴れないでよぅ
こうして私は
和泉学園を
受験することとなった。