四王寺学園記

プロローグ

「尋和、コーヒー入りましたよ。」
コトン、とテーブルにカップが置かれる。

「……あ、悪い。」
「ハァ、まったく…あなたって人は仕事に集中するのもいいですがしっかり休んでくださいね。」
「それはお前もだ。涼、過労になる前に休めよ。お前がいなくなったら生徒会の業務に支障が出る。それに…おれが嫌だしな。」
「…！！ありがとうございます。」


「もうすぐ、入学式ですね。いったいどんな子達が来るんでしょうか。」
「何だっていいが…問題だけは起こさないで欲しいな。」


「さぁーて、もうひと頑張りしますか。」


２人を夕日が照らしていた、ある日の午後。