金星

「潤ちゃん来てくれて嬉しいよぉ~!」


駅前に行くと、茶髪巻き髪(エクステ)のアズミが、

いつも通り俺の腕にしがみついてきた。


「俺、あのロールケーキ好きなんだよ」

「潤ちゃん意外と甘党だもんねぇ~」


変にほどくとブーブー言われるし面倒なので、

腕を組まれた状態のまま、店に向かって歩いた。


はたから見たら普通のカップルっぽく見えてるのだろうか。


ってかコイツ、結構力強くね?

腕の筋肉結構ありそうだな。


香水らしき甘い香りと、

その固い腕のギャップが何だか可笑しかった。
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