金星
「ま、何っつーかさ、元気出せって」


タケルがタバコを足でもみ消し、あたしのところへ向かってきた。


「制服汚れっぞ。よーいしょっと」


しゃがんでいるあたしの両脇をすくい上げるようにして、

タケルはあたしを立ち上げさせた。


「うぇーん、見ないでよぉ~」


目の前でフられたのを見られたことと、

おそらく目のまわりが真っ黒になりつつあるだろうあたしの顔。


潤一はまあいいとして。

何で、クラスの中でも中心的なポジションにいるタケルなのさ~!

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