金星
そして水曜日。


放課後、あたしは浦和に向かう電車に乗っていた。

朋宏にまた会えると思うと、胸がドキドキした。


「わー綺麗にしてるねー。しかも結構広いじゃん」


8畳くらいのシンプルな部屋。


ベッドと大きなテレビと、テーブルに置かれたノートパソコン。

色は白とグレーで統一されている。



「部屋の掃除とか、俺好きだしね」


「あー、そうだったよね。朋宏の実家の部屋も超きれーだったし!」


「まあね。ちなみに優奈って紅茶よりコーヒー派だったよね?」


キッチンからお湯を沸かしている音が聞こえてきた。


「うん! っていいよー気ぃ遣わなくて~」


それから二人で思い出話や今までのことを話した。
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