金星
白い小さなテーブルを囲むように、
あたしは大きなクッションに座って、
朋宏はベッドに軽く腰をかけて。
あたしは恋愛が上手くいっていないこととか。
朋宏は大学の授業とバイトの両立が大変なことか。
会えなかった1年半の時間が、
少しずつ埋まっていくような気がした。
「あははっ、それにしても全然優奈って変わってないね」
「うっそー! 逆に朋宏は大人っぽくなったよね」
「何も変わってないよ」
「そんなことないってー! 昨日コンビニで会った時びっくりしたし」
「あはは、本当?」
「そうだよー、昨日朋宏のこと考えて眠れなかったくらい!」
あひゃ!
口が滑っちゃった。
マグカップで少し顔を隠しながら、
恐る恐るあたしは朋宏を見た。