金星
「あ、今日朋宏遅くなるみたい。今日だったらパフェ行けるけどどーする?」
「ん? あーじゃあ行くか」
前にアズミにやってしまったことを、
恋愛女王のこいつに相談しようと思っただけだったけど、
今のこいつに何相談してもどーせちんぷんかんぷんだろ。
ただ、とりあえず親父の部屋で写真を見てから、
またあの喫茶店に行きたくなっていたので、ちょうど良かった。
「やっぱりここのパフェ美味しーね」
俺のノートのテスト範囲を移し終わってなかったようで、
優奈はパフェを食べながら、ノートを広げていた。
アンティーク調のソファーとテーブルは、
今日もほぼ満席状態だった。
この前と同じ窓に面した席に通される。