金星
「外熱くなってきたな~」


久々にタケルのタバコに付き合って、屋上に来た。

直射日光が屋上の床を温めている。


期末テストが終わったら夏休みに入る。

長方形状の屋上には、タバコを片手に問題集を持っている人もいた。


「潤一には言おうと思ってたんだけど」


タケルがため息と一緒に煙を吐き出す。


「あ?」


「俺、優奈ちゃんに告るわ」


「はい? あいつ彼氏……」


「俺、1学期終わったら転校するんだよ~」


「は、マジ?」


突然のタケルの言葉に、マジで驚く俺。
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