金星
3日ぶりに優奈が学校に来た、少し曇りがかかった日。
「優奈ちゃん、ちょっと今から時間ある?」
放課後、タケルが隣の優奈の席に来ていた。
「あ……ちょっと彼氏のとこ行かなきゃ……」
「そっか、そうだよね……ごめーん」
そう言って、タケルが寂しそうに笑っている。
ちっ。
タケルの奴、最後までいい奴でいるつもりかよ。
「お前の彼氏は、男友達とちょっと話す時間もくれないような奴なのか?」
思わず俺は2人の会話に口を出していた。