金星
「は? 潤一には関係ないじゃん」
今日は優奈の目のあたりのアイシャドウとファンデーションが不自然に濃い気がする。
「お前、ここ2~3日学校休んでたし知らないだろーけど、こいつ今日で学校辞めるんだよ」
「え……!?」
余計なおせっかいかもしれないが、
俺から優奈に教えてやった。
転校や引っ越しの準備とかでタケルは今日が最終登校日だ。
優奈がいない間に、クラスで寄せ書きとか、
お別れプチパーティーやら色々済ませてしまった。
それから、20分後。
俺は教室で携帯をいじりながら座っていた。
夏に向かって部活も再開しているせいか、
クラスメイトはほとんどいなくなっていた。