金星
「ごめん……潤一、最近おかしーよね。どうしたの?」


パソコンの前に座ったままの俺の髪、

右耳、

首筋、

頬、

そして、唇へ。


その口に付着しているピンク色を俺に押し付ける。


「そんな気分じゃねーよ」


ため息をつきながらそう呟く俺を無視した沙耶子は、

俺の制服の白シャツを脱がしにかかった。

< 22 / 358 >

この作品をシェア

pagetop