金星

「ただの遊び人でチャラい奴だと思ってたけど、意外と優しいよね」


柔らかい目になりながら、そう言って優奈は笑った。


「ははっ、そんなことねーよ」

超意外な発言に、思わず俺も笑ってしまった。


「あと今日の潤一……ちょっと格好良かった」


そう言って、照れながら微笑む優奈に、

ようやく、少しだけ女の子っぽさを感じた。



静まり返った俺の部屋に、俺と優奈の声だけが響く。


「あたしさ、小さい頃から寝るときずっと一人だったから夜が怖くて。だから潤一がここにいるだけで安心する」


「そう? お前両親いるじゃん」


「いるけど、あたしのパパとママってずっと新婚かってくらいラブラブで」


「うん」


「昔の話なんだけど、あたしを、あたしの部屋に閉じ込めて、よく2人でエッチしてたの」
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