金星
隣の席 by jum
指にその長い髪が絡みつく。


ビールの空き缶が机の上にいくつか転がっている、

藍色が漂う部屋の中。



「お前声でけーよ」


「ん……だって……」


目の前の快楽に一瞬だけ溺れようとして、

でもすぐ岸にあがれるように。


というか、ただ誘ってきた波にのってやったっだけかもしれない。
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