金星
軽い風が潤一の少し長めの前髪を揺らす。


見た目は格好いいよなーと思ってしまう自分にもさらに腹が立ってしまう。



「あんたに言われたくないっつーの」


「へ?」


「彼氏何人目? とか、どーせ新しい彼氏すぐ作るんでしょ? とか」


「あ~、それね」


「あたしは今までの恋愛、全部本気で恋してたの!」


あたしがそう言うと、潤一はきょとーんとした表情になっていた。


「まあ、あんたみたいなヤ○チンには分んないだろうね」

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