金星

それから沈黙が居間に訪れていたみたいだけど、


「そうか、優奈のこと、よろしく頼む」


と、パパの低い声が聞こえてきた。


居間に戻ろうとしたけど、泣いちゃいそうだったから、

まずお風呂でも沸かしておこうと思った。


んが。


「ってか優奈もよくこんな良い人つかまえられたわよね~イケメンでママ照れちゃう」


「何でママが照れるのさ、パパだって20年前くらいはこんな感じだっただろ~?」


「いやだー何言ってるのパパ~」


あー、いつものラブラブモードに戻っちゃってる!

恥ずかしいからやめて~!
< 350 / 358 >

この作品をシェア

pagetop