金星

「あたしミルクティーが飲みたいんだぁ」


「何だよお前……はぁ」


いわゆる『ぶりっこ』がここにいる。

前にタケルに連れて行かれた合コンで出会ったアズミだ。


「潤ちゃん、今日はアズミに付き合ってね~」


そう言って、俺の右腕に絡みついてくる。


「あー暑苦しいなー。離れろよ」


と言って、俺はその腕を振り放す。


「やーだー。潤ちゃんとくっついてたいのぉ~」


するとお得意の上目遣いで、俺の袖を軽く引っ張ってきた。


「おえっ、キモ……」

「はぁ!? ……じゃなくってぇ、え~ショックぅ」


こいつは明らかに対象外。

まあ、キャラとしてちょっと面白いからご飯でも付き合ってやろーかと思った。

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