エール




豊の言葉に涙が出てきた。
凄く凄く嬉しかった。



これからもずっと一緒だという未来が想像できたんだ。

これからも変わらず…お爺さん・お婆さんになっても笑い合える私と豊が……




高校を無事に合格した私に、豊はネックレスをプレゼントしてくれた。


リボンをモチーフに、小さな石が入ったネックレス。


「高かったんじゃないの?」
と聞けば、豊はクスッと笑って、

「この為にバイト代貯めたんだ」

って話してくれた。


私に内緒で、近所の子の家庭教師をバイトとしてやってたらしい。



今まで内緒事なんて無いと思ってた私に「音和に内緒でお金貯めたかったから」と申し訳なさそうに言った。




中学を卒業して、来月から高校生になる私。


「空いている時間は俺の家来てよ」


そう豊が言ってくれたのが嬉しくて、暇があれば豊の家へ向かった。


 
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