エール



そこには、


―――――

矢野に会ったんだね。
次は図書室に行って。
No.013564の「RIBBON」って絵本を読んでほしい。


そうしたら、図書の先生に「本庄 豊からの預かり物をください」って言ってみて。

―――――



「図書室…」


私と優也は行き先がわかると、素早く立ち上がって矢野さんにお礼を言い、
図書室へ向かった。




「なんか…」

歩きながら優也がボソッと呟く。


「やっぱり豊さんは凄い…そんな豊さんを変えた音和も凄い…」


いつも無表情な優也が蔓延の笑みを浮かべた。


夕日によって、優也のはっきりした顔立ちが際立つ。


普段見れないものに、私は息を呑んだ。




綺麗………




「私ね、豊の優しさに甘えて、豊から色々なものを貰ってばかりだった…いつも支えてくれるから頼ってた」




 
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