00:00の魔法




「寝ちゃった、」




やべー、と言いながら
ワタシは笑いを浮かべて起きる




「大丈夫なの?あんた」




不満気な顔して
すみれがじぃッとワタシを睨みつける
何か全部見透かされてる気が
ぞくぞくする






腕まくりしたワイシャツから
綺麗にのびる白い腕を
組み直してすみれは
ベットに腰掛けた






「寝てれば?後掃除とホームルームだけだし」




「いいッ!帰る、保健室のばばぁに
 きッと嫌な顔されるのがオチだから」




ぺろッと舌を出すと
すみれは苦笑した





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