双子月
【Dear 大輔】

貴方の大きな胸の中に勝手に潜り込んだ泥棒ネコな『私達』
都合良く甘えた『私達』
きっと貴方じゃなくても、人間がいる空間に安心していた『私達』
自由な貴方を繋いでいた鎖は、もう断ち切った
貴方の望む大きな大地を、アクセル全開で駆け抜けて





「天国で変な心配してんなよ。
光弘とはちゃんと話つけたんだから。
さってと、サークルに顔出すか!」


フットサル用の荷物をスポーツバッグに入れて、大輔はアパートを飛び出した。





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