双子月
6…『ロミオとかぐや姫』act-1
「よっしゃ~、気合い入れていくぞ!」
学園祭当日。
講堂の舞台袖。
演劇サークルの部長が中心となって、部員・エキストラ共に円陣を組んでいた。
講堂、午前中最後の演目。
演劇サークルの前の出番の軽音部ライブで、観客が白熱したばかり。
せっかく集まる観客をここで逃してなるものか…と、部長がわざと軽音部の後の順番に名乗り出ていたのだ。
しかし本番当日、予想以上にライブが盛り上がって、講堂は熱気に包まれていた。
涼しさを求めて、出口の方に人が流れ出て行く。
「いかんいかん、早くセッティング始めて!
いくよ!」
急いで大道具などをセットしながら、少し早目にアナウンスを流してもらった。
『続きまして、午前の部、最終演目。
演劇サークルによります、【ロミオとかぐや姫】』
やはりそのタイトルに興味を惹かれたのか、観客が少しずつ席に戻ってくる。
また、新たに演劇鑑賞目的の客も入り出した。
思ったより観客が増えて、一同、緊張ともテンションとも分からぬモノが込み上げて来ていた。
『キャスティング
*ロミオ「山口真朝」
*かぐや姫「中川瑠璃子」
*美喜麻呂「斉藤敦」
*ジュリエット「松木美穂」
*若紫「有田朋香」
*………………… 』
『今から何百年も先の未来、日本国
日本国はいくつもの区に分かれており、貿易を通じて和平を結んでいる区同士もあれば、この物語の舞台、平安区とイングランド区のように長年睨み合っている区もあるのです…』
こうして舞台の幕が開いた。
観客席には、光弘・林先生・雄一・剛が、それぞれの想いを抱えて座っていた。
学園祭当日。
講堂の舞台袖。
演劇サークルの部長が中心となって、部員・エキストラ共に円陣を組んでいた。
講堂、午前中最後の演目。
演劇サークルの前の出番の軽音部ライブで、観客が白熱したばかり。
せっかく集まる観客をここで逃してなるものか…と、部長がわざと軽音部の後の順番に名乗り出ていたのだ。
しかし本番当日、予想以上にライブが盛り上がって、講堂は熱気に包まれていた。
涼しさを求めて、出口の方に人が流れ出て行く。
「いかんいかん、早くセッティング始めて!
いくよ!」
急いで大道具などをセットしながら、少し早目にアナウンスを流してもらった。
『続きまして、午前の部、最終演目。
演劇サークルによります、【ロミオとかぐや姫】』
やはりそのタイトルに興味を惹かれたのか、観客が少しずつ席に戻ってくる。
また、新たに演劇鑑賞目的の客も入り出した。
思ったより観客が増えて、一同、緊張ともテンションとも分からぬモノが込み上げて来ていた。
『キャスティング
*ロミオ「山口真朝」
*かぐや姫「中川瑠璃子」
*美喜麻呂「斉藤敦」
*ジュリエット「松木美穂」
*若紫「有田朋香」
*………………… 』
『今から何百年も先の未来、日本国
日本国はいくつもの区に分かれており、貿易を通じて和平を結んでいる区同士もあれば、この物語の舞台、平安区とイングランド区のように長年睨み合っている区もあるのです…』
こうして舞台の幕が開いた。
観客席には、光弘・林先生・雄一・剛が、それぞれの想いを抱えて座っていた。