双子月
そのうちに剛がやって来た。

「ごめんごめん!
あぁ、美穂ちゃん、瑠璃ちゃん、久しぶり~。
覚えてる?」


「えぇ、もちろん。
お久しぶりです。」

あれだけ騒いでいた2人を忘れる訳ないと思いながら、2人は笑顔で答えた。


「で、こっちが朋香。」


真朝が朋香の方を向いて言う。


「あぁ、朋香ちゃんね!
話はいつも真朝から聞いてるよ。
はじめまして!」


剛のノリはどこか真朝に似ている。

物怖じしないというか…。


「こちらこそ、はじめまして…」

朋香は挨拶を返した。


「さて、他に待ち合わせがある人~?」


真朝が聞いたが、美穂も瑠璃子も特にいないようだ。

そこで、まぁ変なメンバーではあるが、とりあえず6人で回る事になった。



「どっからにする?
やっぱ団子屋?
それとも光弘んとこ?」

「ん~、どっちも食べ物系かぁ…」


「光弘んとこはケーキとか洋風でしょ?」

「あぁ、迷うねぇ…」



「姉ちゃん!」



「はぁ??」


全員が一斉にパンフレットからその声の主の方に目を向けた。



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