双子月
「姉ちゃん、ロミオ役、ハマってたぜ~!」
イタズラっぽく笑う高校生くらいの男の子が1人、こっちに向かって来る。
「亮、何であんたがいんのよ!?」
真朝が正に意表を突かれたという声で叫んだ。
「可愛い可愛い弟がわざわざ来てやったんだぜ~。
って事で、小遣いちょうだい♪」
亮と呼ばれた少年は、真朝に手を差し出した。
「お、弟~!?」
一同、真朝より大きな声で叫んでしまった。
「んもぅ、本当、何であんたが…。
ほら、これあげるから友達と回りなさい!」
「ちぇ、食券ばっかじゃねーかよ…」
亮は口を尖らす。
「何よ、文句あるなら返しなさいよ!」
「いえいえ、ありがたくいただきます!
じゃあな~!」
亮は友達が待っている方向に走って行った。
「はぁ~、真朝がしっかりお姉ちゃんしてる…」
瑠璃子が感心して言った。
「何よ、悪い?
もう恥ずかしいったら、あのバカ…」
確かに、真朝の顔が珍しく赤くなっている。
その時、朋香が呟いた。
「イイなぁ、私も久々に弟に逢いたくなっちゃった…」
「え、朋香、弟なんていたの?」
皆が驚く。
「あ、うん、1つ年下で通っていうんだけどね。
うち、母親が不倫して、中学の時に離婚したんだ。
通は父方に引き取られて…
父方はちょっとした会社だから、その跡継ぎになる為の英才教育を受ける為に、今は海外にいるみたい。
私が大学入るまでは頻繁に逢ってたんだけどね。
入学してからは1回も逢ってないなぁ…」
と朋香が寂し気に言う。
「そ、そうなんだ…。
朋香、家の事とか話さないから全然知らなかった…」
真朝が少し申し訳なさげに言う。
イタズラっぽく笑う高校生くらいの男の子が1人、こっちに向かって来る。
「亮、何であんたがいんのよ!?」
真朝が正に意表を突かれたという声で叫んだ。
「可愛い可愛い弟がわざわざ来てやったんだぜ~。
って事で、小遣いちょうだい♪」
亮と呼ばれた少年は、真朝に手を差し出した。
「お、弟~!?」
一同、真朝より大きな声で叫んでしまった。
「んもぅ、本当、何であんたが…。
ほら、これあげるから友達と回りなさい!」
「ちぇ、食券ばっかじゃねーかよ…」
亮は口を尖らす。
「何よ、文句あるなら返しなさいよ!」
「いえいえ、ありがたくいただきます!
じゃあな~!」
亮は友達が待っている方向に走って行った。
「はぁ~、真朝がしっかりお姉ちゃんしてる…」
瑠璃子が感心して言った。
「何よ、悪い?
もう恥ずかしいったら、あのバカ…」
確かに、真朝の顔が珍しく赤くなっている。
その時、朋香が呟いた。
「イイなぁ、私も久々に弟に逢いたくなっちゃった…」
「え、朋香、弟なんていたの?」
皆が驚く。
「あ、うん、1つ年下で通っていうんだけどね。
うち、母親が不倫して、中学の時に離婚したんだ。
通は父方に引き取られて…
父方はちょっとした会社だから、その跡継ぎになる為の英才教育を受ける為に、今は海外にいるみたい。
私が大学入るまでは頻繁に逢ってたんだけどね。
入学してからは1回も逢ってないなぁ…」
と朋香が寂し気に言う。
「そ、そうなんだ…。
朋香、家の事とか話さないから全然知らなかった…」
真朝が少し申し訳なさげに言う。