PARADOX=パラドックス=
「ワシはブレイグルを許すことができないでいた。
しかしリンは……
リンは大好きだった両親が誇りを持ち、ブレイグルを保護していたことを知っていた。
親の意志を継ごうと、形を変えてブレイグルを守ろうと考えた」
アジェットがまたリビングへと戻っていく。
オレはそれに続き、静かに扉をしめた。
「なぁ封衣ってのは何なんだ?」
オレは椅子に座り、そう聞いた。
「封衣とは名の通り、ブレイグルの力を封じる為の衣だ。
ブレイグルの力は人を傷つける。故に人はブレイグルを恐れ、迫害し、傷つける」
「檻か……」
ネオンには話が難し過ぎるのか、ネオンは湯飲みを転がして遊んでいる。
「全てはブレイグルを、人々を守る為……じゃ」