大吉男と大凶女
力不足だな、と思った。これなら未奈美の性格上、俺に対して辛くあたるのも無理はない。
まぁ俺がかばっただけでも感謝しろ、とも言えなくもないのだが……それはどうにも俺が見下すようになるので俺自身気にくわない。
「お互い様、だな」
お互い様ってのはズルイ言葉だとわかってはいるが、今はそうやって自分を納得させた。
それはさておき、俺は階段を降り、一階に到着したわけだが……早速先ほども言った、一仕事をやりに向かう。
「失礼しま、す」
俺は保健室のドアをノックしてから開け、中へと入って行った。中は相変わらずカーテンが閉まった状態で、中では歩美さんが眠っている。つまり何も変わっていない。
「失礼しまーす。千里先生居ますかー?」
カーテンなのでノックは出来ない。一応寝ているかもしれない歩美さんを気遣い、小さな声で挨拶をし、カーテンの中を覗いた。
「千里先生なら今私の荷物を取りに行ってくれてるわ」
体がビクッとするほど驚いた。歩美さんは横になりながら話した。ついてっきり寝ているもんかと思った。
「ん、よいしょっ、と」
と、小さく勢いづけて起き上がる。
まぁ俺がかばっただけでも感謝しろ、とも言えなくもないのだが……それはどうにも俺が見下すようになるので俺自身気にくわない。
「お互い様、だな」
お互い様ってのはズルイ言葉だとわかってはいるが、今はそうやって自分を納得させた。
それはさておき、俺は階段を降り、一階に到着したわけだが……早速先ほども言った、一仕事をやりに向かう。
「失礼しま、す」
俺は保健室のドアをノックしてから開け、中へと入って行った。中は相変わらずカーテンが閉まった状態で、中では歩美さんが眠っている。つまり何も変わっていない。
「失礼しまーす。千里先生居ますかー?」
カーテンなのでノックは出来ない。一応寝ているかもしれない歩美さんを気遣い、小さな声で挨拶をし、カーテンの中を覗いた。
「千里先生なら今私の荷物を取りに行ってくれてるわ」
体がビクッとするほど驚いた。歩美さんは横になりながら話した。ついてっきり寝ているもんかと思った。
「ん、よいしょっ、と」
と、小さく勢いづけて起き上がる。