スノーフレーク
それから三人で中華の店に行き、ご飯食べたばかりだというのに"ハンキハンピ"略してハンキと言う女子高生のたまり場になっているカフェに行く事にした。"カフェ"より近場で話ができる場所があればどこでもよかった。まなのクラスの雰囲気が私のクラスに比べて緩かった事、ゆきの担任がうちの学校に今年一人だけきた新任の教師だった事、まながさっそくクラスにいるイケメンを見つけた事、私の持っていたカイロの事、とにかく話は尽きなくてあっというまに6時を回っていた。
我れながらよくしゃべったなぁと思いつつ二人と別れ先に電車のきた二人に反対ホームから手を振り一人電車を待つ。
6時なのに最近日が長くなってまだ全然明るいなぁ。このくらいなら一人で帰っても平気だな。あ、そういえば仮担任が明日体力テストあるって言ってたっけ。いつも名簿順でグループつくってやるから知り合いいないと気まずいんだよなぁ。



電車がホームへ着き乗り込むと帰宅ラッシュなんて言葉が存在しないと思わせる程ガラガラに席が空いていた。私の学校のある地域は都会ではないものの活気ある商店街や大きな会社、学校もあって賑やかだ。そのため私の乗る駅で降りる人が多く田舎へ向かう方向はいつもすいている。朝は通勤する人が多いため時間によっては吊り革をつかまなくてはいけなくなる。
高校生になったばっかりの頃は電車通学に憧れておもしろがってたけど今は真っ先に席を探す。20分立って、それも混んでいたら最悪だ。でも新しく高校生になる子が初めての電車にドキドキしてる様子を見ると少しそんな自分に優越感を感じちゃうんだけどね。


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