優しい時間

―聖Side―


蓮司と教室に入ると
河上だけが
窓際で爽やかに
風にあたっていた。


「河上、俺の流嘉は??」


「「俺のって。」」


蓮司と河上の声がハモる。

「流嘉ならね
隣のクラスの子に
連れていかれたよ。」

まじかぁー。
つまんねーの。

俺はふらふら
1人で教室から出ていく。


「瀬川!!」


後ろから
まじでけえ声で
呼び止められる。

くそ原田だ。


「何?」


「流嘉が・・・
危ねぇかも。」


それから
原田は話し始めた。

昨日蓮司から聞いた
流嘉と原田が付き合ってるっていう噂は
こいつが流したデマ
だって事。

それを聞いた
女たちがすっげー
キレてた事。

「でさ
その女たちに
さっき流嘉が連れていかれてた。」


「お前なんで
追わねぇんだよ!!
今どこ居んの??」

「わかんねぇ」


「くそ!!」


俺はとりあえず
居そうな所を探した。

空き教室、女子トイレ、
屋上、体育館裏。


まじどこも居ねぇ!!
校内放送使いてぇ!!!


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