優しい時間


「瀬川っ!!あれ!!!」


2階の廊下の窓から
下の階の廊下を指さしている。

居た!!!


何か言いあってるし。


「行くぞ!!」


俺はおもいっきり
走りだした。


「こらー!!
走るならグランド行きなさい!!」


廊下の向こうから
歩いてくるハゲに怒られる。

「うっせえ ハゲ!!!」


俺たちが
そこに着いた頃には
もう殴られた後だった。

ほっぺためっちゃ腫れてる。

ぜってー許さねぇ。


「歯ぁくいしばれ。
流嘉さんざんやってんだから、
俺に一発殴られるくらい
どーって事ねぇよな??」


女に手あげんなとか
今はもうどうでもいい。

こいつらが
どうなろうと
俺は知らねぇ。


俺が腕を振り上げた瞬間

「あ、だめ!!
やめて聖!!!」


いきなり
そう叫ばれたから
腕をとめる事は出来ずに
女の顔のすぐ横の
壁にあたった。

何でとめんの??

流嘉めっちゃ
やられたんだろ??


「あ・・ごめんなさい。
もうしません・・。」

女たちを逃がした。


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