優しい時間
「えぇ??!
流嘉たちもう帰るの~??
わかった。
ばいばーい♪」
「ごめんね、ジュンちゃん。
夜電話する!!」
ジュンちゃんは
手を振って送りだしてくれた。
「行くか。」
私の手をぱっととる。
「聖のお母さんの
病院ってどこ??」
「ん~電車で
ちょっとだな。」
電車かぁ。
聖と乗るのは初めてだ♪
電車を降りて、
近くのコンビニに寄る。
「何買うの??」
聖は迷わず
お菓子コーナーに歩いていく。
「さっきメールで
チョコ買ってきてって
言われてさ。
病院の売店じゃ
売ってないらしいから。」
そっかあ。
甘いもの好きなんだ。
コンビニを出て
病院へ向かう。
・・・・・
コンコンッ
―瀬川直子 様―
そう書かれた
扉をノックする。
「どうぞ~」
中から聞こえる
女の人の声。
病室の扉を開く。