ラブフェチ〈短編集〉
「いつもお前はそうだよ!俺が普通に女子と居ても何も言わねーし!」
「なっ……!?」
「それに!お前が、俺を好きになった理由って髪なんだろう!?」
「えっ!なんでそれ……」
「お前の親友とやらに聞いたんだよ!」
「慎ちゃんが!?」
「昼休みとかその親友とやらの髪ばっかいじってて、俺が近く通っても全然目も向けねーで」
「そ、それはっ…!」
哲が他の子といるから!
「他の男子にもへらへら笑いかけて…。俺はお前の笑顔なんて最初以外みてねーのに」
最後の方は本当に消えそうなくらい小さい声
もしかして……
「哲…やきもち妬いてたの…?」
「っ……」
哲の顔がだんだん赤に染まってく
そして、地面に座って顔を下に向ける
いつもちゃら男で、赤面すらしないあの哲が…
「ねぇ……答えてよ、哲」