ラブフェチ〈短編集〉
好き
私たちは今までずっと、すれ違ってたんだ
哲は私が好きじゃないと思ってて
私も哲が好きじゃないって思ってた
私たちは他の恋人より素直じゃなかったから…いけなかったんだよね
「ねぇ、これからなんでも話してこうね。2年も付き合ってるのに、全然恋人っぽいこともしてないし…ね」
「…そうだな。じゃ、さっそく」
「へっ……んっんぅ~!!」
顔が近付き、哲と唇が重なった
付き合って初めてしたキスは幸せな気持ちでいっぱいだった
「ぅんっ……はぁはぁ」
唇を離すと肩をならしながら息をしてしまった
「息切れしすぎだろ」
「そ、そんなこと言われてもは、初めてだし…///」
哲は少し笑いながら余裕そうにこちらを見てる