華麗なる反抗期
「さやか、ホントにあんなヤツ好きになっちゃったの?」
登校中、家まで迎えに来てくれたさやかと一緒に歩くわたし(多分羽夢を見るためだと思うけど……)。
わたしの質問にさやかは顔を真っ赤にして答える。
「だってタイプ! チョーどストライク! 俺様オーラ!」
「えー……」
「わたし、羽夢くんに会うために生まれてきたんだと思える!」
「思わなくていい!」
はあ……さやかがどんどんピンク色オーラに……。
もう止められないかも……。
「じゃあ……一応応援はするよ?」
折れたわたしの答えがそれ。
「やったー! わたしがんばるからねお姉さん!」
「お、お姉さん……!」
もう結婚するつもり? ていうかその呼び方……悪くない……!
「悪くない!」
「え?」
突然親指を立てたわたしを見て、さやかは首をかしげた。