華麗なる反抗期
わたしの着ているそれは、ピンクのふんわりワンピースの上に胸あたりに大きなリボンがついてるエプロン。いかにもアキバのメイド喫茶の制服。無駄にフリルが多くて動きにくい。
そして頭には……猫耳。
「かわいすぎるッ! 食べちゃいたい!」
「や、やめい委員長ッ!」
ここにきて委員長、レズ疑惑発覚か!?
シャレにならんッ!!
「冗談だって! でも、これでスキヤキはわたしらのモンだな! 見よ、男子らのケダモノのような目を!」
「えぇッ!? 委員長、俺らそんな目はしてないッス!!」
「いや、してたね。まるで純白のうさぎを狙う汚い狼のよう……」
「その例えもやめいッ!」
わたしは委員長にチョップした。
とはいっても身長が足りないため頭ではなく脇腹にだけど。
「効いたぜ……ぐふッ」
変態をやっつけた! うさは128の経験値を獲得!(ドラ〇エ風)
「じゃ、わたしもう脱ぐから!」
「ええーッ!」
クラスほぼ全員のブーイングを受けながらわたしはカーテンの裏に戻って制服に着替えた。