華麗なる反抗期

「……それで、なんの御用で……」

ぎこちなくしゃべるわたしに、

「そんなに緊張しなくていいよ」

優しく笑う綾三月先輩。

しかしですね……。
まわりの視線が痛い!

さすが学校のモテ男です。
視線のほとんどが女子で、「ブスのくせに綾三月先輩とイチャイチャしやがって」……というオーラがプンプンですよ。

それに気づかない(いや、フリかもしれないけど)先輩はすごく、鈍感? 天然?

「どうしたの?」
「い、いや、何でもないです」

……わたしも気づかないフリしよっと。

「でね、今度の文化祭」
「はい?」

先輩の顔がちょっと赤くなった……気がした。

「一緒に見て回れないかなー……と思って」
「……え?」

先輩……。
それは、

「デート……では?」
「うん、そういうことになるかな」

デート。
でーと。
……デート!!?



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