華麗なる反抗期
「そいつが、うさちゃんの好きな人か」
「!! ちょ、先輩!!」
「……!」

せ、先輩!!
なにいってるんですか!!

「うさ、そうだったの?」

羽夢が期待した目でこちらを見てくる。
に、ニヤニヤすんな!

「そ、それは……!!」

もー先輩、なにいっちゃってくれてんですか!!

先輩はわたしの気持ちなんて知ったこっちゃ無い、みたいな感じで続ける。

「そんなヤツより……そんなヤツより……」
「は? 誰がそんなヤツだって?」
「そんなヤツより僕の方がいいに決まってる!!」

先輩は怒りの形相で吠えた。

「しかも弟じゃないか! 姉弟で恋愛なんて、世間知らずもいいとこだ!!」

「おい、お前」

羽夢が先輩にいった。

「姉弟がなんだよ、好きなら好きでいいじゃねぇか。それにな……」

いいながら、羽夢は自分のポケットから何かを取り出した。

「あっ! それは……!」

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