華麗なる反抗期
「だいじょうぶ?」
男の子が言った。
「わたしは、大丈夫」
わたしはまた走り出そうとした。
けど男の子に腕をつかまれてできなかった。
「ちょっ……なに?」
「ウソ」
「え?」
男の子が真剣な目でいった。
「な……何がウソなの……」
「泣いてる」
「…………え?」
気づいたら、わたしの頬を涙がつたっていた。
「痛かった?」
男の子が心配そうな顔でのぞいてくる。
「ちっ……違うもん。わたし、もう2年生だもん……痛くても泣かないもん……」
「2年生? じゃあ、君がうさっていう子?」
「……? うん、まあ……」
そういうと、男の子は適当にわたしを座らせた。
続いて男の子も隣に座った。