華麗なる反抗期

そういえば、恋煩いといえば……。

「綾三月先輩、最近見てないや……」

綾三月先輩とは、わたしの一目惚れの人。

すごくカッコよくて、
すごくカッコよくて、
すごく……カッコいい!

…………。

わたしって単細胞だなぁ……。

先輩のこと、よく知らないし……。
てゆーか、下の名前すら知らないってどんだけよ!?

「……さやかぁ」
「んー?」
「わたしって……バカだね」
「それは今に始まったことじゃないでしょー」
「……そっか……」

さみしいよその返事……。

これでも期末テスト50番内に入ったんですけど?
今まで3桁が常識だったんだから上出来でしょ?

「……はあ……」

夏休みを目前にして、わたしはテンションガタ落ちになった。


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