華麗なる反抗期
「そういえば羽夢にはいってなかったっけ。わたし、4月から好きな先輩がいるんだ……けど、一目惚れだし、相手もわたしのこと知らないと思うし……」
自分でいいながら、ため息をつく。
羽夢はちょっと安心したような顔になった。
「なんだ。じゃあ望みはないってことだな」
「ちょっ……」
そうですけど……。
ストレートすぎる!
傷ついた!
「ヒドイじゃん……」
「大丈夫だ。その先輩が見えないように、俺に夢中にさせてやるから」
「…………ッ」
くっ……。
よくそんなこと人前で(わたしと羽夢しかいないけど)いえるな……。
いった本人よりわたしの方が恥ずかしい。
「望みがないってことは、安心してお前を奪っていいんだな?」
「……そういうわけでもないけど!」
もうこの変態は!!
わたし、最後まで諦めないんだから!!