華麗なる反抗期

「むー」

羽夢がぷぅっと頬をふくらませる。
そのしぐさ、普通男子がするもんじゃないでしょ……。

「この前はしてもいいよとかいってたくせに。そのときしとけばよかった」
「!! あ、あれは……!」

思い出しても恥ずかしい。
なんであんなこといったんだろ……。

「……まあいいや。また次があるし」
「つ、次なんてないわ!」
「だってうさ隙だらけだもん」
「……う……」

南野うさ、が、がんばるんだから!

羽夢は起き上がるとリビングを出て階段を上がっていった。

「……」

ひとりになったリビング。
テレビはドロドロの昼ドラを映してる。

時計を見ると2時だった。

「そういえばお腹減ったなぁ……」

お昼ごはん、まだ食べてないし。
羽夢は、食べたかな?

「……って大丈夫だって! あんなやつ心配しなくても!」

大体なんで羽夢のこと考えなきゃいけないわけ!?
もう考えるのやめよ!

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