華麗なる反抗期

お母さんが作っていったご飯をレンジでチンして食べる。

ホントは女子高校生だし、自分で作れなきゃいけないけど……。

お手伝いをしていたときに包丁でざっくり指を切っちゃってから触れさせてもくれない。
お母さん、ホント過保護なんだから!
いいお嫁さんになれなかったらどうしてくれんのよ!(笑

「はぁ~……もう治ったけどあのときは痛かったなぁ……」

それから、ふとさっきの夢のことを思い出す。

『うさが愛してる人だよ』

……って、そんなの他人にわかるわけないじゃん……。
いや、でもあれはわたしの夢の中だしなぁ……。

心の奥の本当の気持ちってやつ……?

「いや、ないない」

だってわたしの好きな人は綾三月先輩だけ。
自分でいうのも恥ずかしいけど。

あの夢のは絶対先輩の声じゃなかったもん。

「……悩んでも仕方がないか」

そういって、考えるのをやめた。

黙々とご飯を食べ続けた。



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