華麗なる反抗期

「ねぇうさ、羽夢くんもいーよね!」
「えーでも……」
「寂しいんだってよかわいそうだと思わない!?」
「……えーと」

さやか、後ろで羽夢が笑ってるよ。
絶対ウソだよそれ。

「うさ、わたしの恋応援してくれるっていったのに……」
「あーわかった! ついてきなさいよもう!」
「やったー!」

やっぱしダメだった……。
さやかに甘いのかな、わたし。

これじゃ家と変わんないじゃん。

「はぁ……」

ダメだなー……。しっかりしてよ自分。
でも決まっちゃったもんはしょうがないし。

「地獄です……」

羽夢くんとデートだぁ! と無邪気に喜ぶさやかを見て、わたしはため息をついた。





< 84 / 135 >

この作品をシェア

pagetop