華麗なる反抗期
「うさ?」
「…………?」
気づいたらさやかがわたしの顔を覗き込んでいる。
「わたし、この店に用があるから、ふたりは外で待ってて」
「あ、うん……」
店の前に、わたしと羽夢が残された。
「……」
「……」
沈黙。
「…………うさ」
羽夢がわたしの名前を呼んだ。
「……なに?」
「うさ、元気ない。どうかした?」
「……何もしてない」
「ウソ」
羽夢はわたしをまっすぐ見る。
「……好きな女子落ち込んでんの見てらんないから。俺ができることならなんでもいえよ」
「……」
優しいな……羽夢は。
普段はツンツンしてるのに。
「じゃあ、さ」
「なに?」