苦しみの(涙)
いつもの兄者じゃない。と君は言うけど…だって本当の兄じゃないのだもの。
「あに…じゃ……。」
今度は別のところに唇を寄せる。
兄者とずっと言っていたその唇に……。
深く深く深く深く
貪欲に
君に指を絡めて
舌を絡めて
すべて喰らい尽くすように
君は俺にすがり付くように指に力を込める。
大丈夫
俺は何もしない
君が大事で大切で
いとおしいから……。
だから、今は俺にすがり付いて
この貪欲な口付けを
させて
君のすべてを
―――――