苦しみの(涙)
「なにがそんなにおかしい?」
頭に刀突き刺してさっさと終わりにするか?
「ふっふふふふふふふあはははははははははは」
狂ったか?
顔を覆って笑い続けるやつを見て、背筋にゾッと悪寒が走った。
ふと指の間からちらりとこちらを一瞥した。
わずかに見えた瞳はまるで獣だった。
抑えの効かなくなった、解き放たれた獣。
少し前の様子からは考えられない変貌ぶりだ。
「菜舞露の名の意味を知っているか?」