また会うためには。
真面目に読書をしていると、良哉が声を掛けてきた。


「なあサボらねえ?」
「は?一時間くらい出ろよ」
「いやだって授業とか興味ねえし」
「一時間目は出なさい」
「いや」
「ダメ」
「琴美ちゃあん。」
「……」



気持ち悪くなってきた。ダメだ……。これは断り続けたらもっとキモくなるな。しょうがない。


「……しょうがない」
「よっしゃさすが琴美。じゃあ行こうか」


あたしの腕を掴み、ドアへと歩き出した。


「……不良になっちゃう」
「既にだろ。」


うー。コイツ嫌いだー。
つかまずどこ行くんだろ。
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