薬指~未来への誓い~
その数日後、彩に電話して、流産した事を伝えた。
『なにがあったの?』と聞いてきた彩に、強がって精一杯の元気な声で『なにもないよ』って言ったのに
一発で嘘だってバレちゃった…。
親にも話せなかった経緯を話すと、彩は『由樹の所に行く!!』と怒っていたけど、それは止めた。
しぶしぶ納得してくれた彩は、
『私は倖知の前から消えたりしないよ』
なんて、優しい声で言うから
また泣き虫になっちゃったよ…。
私の薬指から外されたリングは、真吾が自分のリングと共にボールチェーンに通し、ずっと身に着けていた。
──…真吾??
あなたはどうして私のそばにいたの?
あなたも逃げ出したい時はあったでしょう?
それからの私は、
あなたを裏切り続けていたじゃない………。
『なにがあったの?』と聞いてきた彩に、強がって精一杯の元気な声で『なにもないよ』って言ったのに
一発で嘘だってバレちゃった…。
親にも話せなかった経緯を話すと、彩は『由樹の所に行く!!』と怒っていたけど、それは止めた。
しぶしぶ納得してくれた彩は、
『私は倖知の前から消えたりしないよ』
なんて、優しい声で言うから
また泣き虫になっちゃったよ…。
私の薬指から外されたリングは、真吾が自分のリングと共にボールチェーンに通し、ずっと身に着けていた。
──…真吾??
あなたはどうして私のそばにいたの?
あなたも逃げ出したい時はあったでしょう?
それからの私は、
あなたを裏切り続けていたじゃない………。